Labor

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労働事件とは、労働者と企業や事業者との間で生じる労働契約に関する紛争です。たとえば、残業代を払ってもらえない・解雇・パワハラなど。

労働者は使用者から給料を貰う立場ですので、使用者には弱い立場に置かれがちです。しかし、時にその弱い立場を利用して不当な労働を強いたり、不当解雇をする者もいます。労働基準法等で規定を設けていますが、残念ながら全ての企業が法律を遵守しているわけではないのが実情です。
他方、近年は法律知識を身に付けた労働者が増え、自らの権利を守るため労働審判や訴訟で戦う方も多くなりました。

信条の違いや、うつ病など健康による不当解雇もご相談ください。

相談
事例

  • 解雇された/契約更新を拒否された
  • 未払いの給料がある/残業代を払ってもらえない
  • 産休/育休を取っている間に部署を代えられた
  • 上司から嫌がらせ/セクハラを受けている 
  • 退職を強要されている 
  • 仕事でミスをして会社から弁償を要求されている

不当
解雇

法律や判例が定めた厳格な条件をクリアできない解雇は不当になります。
たとえば成績不良なら、解雇に合理的理由があり、社会通念上相当であることが必要です。成績の良くない労働者にも十分な研修/教育や、ほかの部署での適性を試すべきで、そういった最大限の努力がない解雇は不当解雇の可能性が高いでしょう。

また、経営不振による整理解雇の場合、
①解雇で人員を減らす必要がある ②解雇以外で人員削減の方法を尽くす
③どの従業員を解雇すべきかの人選が正しい ④労働者と十分な話し合いを行う
など、解雇が正しく行われた、という要素を総合的に考慮します。

懲戒解雇も、労働者の違反行為の内容や、その処分として解雇はふさわしいか十分に検討されなければなりません。
不当解雇なら、復職を求めたり、解雇中の賃金を請求したりできます。また、慰謝料を請求できる場合もあります。

雇止め

雇用期間が限定された雇用契約で働く場合、契約期間後も勤務を続けるには契約更新の必要があります。使用者が、この契約更新を拒絶することを「雇止め」と言います。

契約更新は使用者及び労働者の自由意思で行われるべきですから、雇止めも使用者が自由にできるのが原則。が、不当解雇は厳しい条件なのに、雇止めなら使用者が無条件にできるのは、労働者にはあまりに酷です。生活の糧を失うことに変わりませんから。

そこで雇用契約上は期間限定でも、更新が繰り返されているなどほぼ正社員と変わらない状態で勤務してきた場合、突然の雇止めは認められません。不当な雇止めのケースでは、雇止め後の賃金を請求する等の争い方ができます。

残業代
の請求

労働基準法は労働時間が一定時間を超えたら割増賃金(いわゆる「残業代」)を支払わねばなりません。
たとえば1日8時間又は週40時間を超えて働いたら割増賃金を請求できます。1日9時間働いた場合、8時間を超える1時間分は時間給の1.25倍の割増賃金を請求できます。

残業代請求は、残業時間を労働者側で証明する必要があります。
典型的な証拠はタイムカードですが、タイムカードがなかったり、実際の退社より早くタイムカードが押されている例も多いです。その場合は出退勤簿、パソコンのログイン・ログオフ、業務中のメール記録等から証拠を探す必要があります。この証拠を使用者が保管している場合、弁護士から使用者に証拠の開示を求めます。

また使用者から「管理職だから…」「残業を命じていない」などと言われても、すぐ諦めないでください。
サービス残業・休日・早出のほか、固定残業代やみなし残業代があっても、残業時間が手当分の賃金を超えれば、未払い残業代を貰う権利があります(最大2年分まで遡って請求OK)。悩んで時効消滅してしまう前に、まずは弁護士にご相談を。

不当な
配転

会社の命令により仕事内容や勤務地が変わることを「配転」といいます。
担当業務が変わると、初めから仕事を覚える必要がある等、労働者の負担は大きいです。また転勤なら、引越しなどで家族にも負担をかけるでしょう。

使用者による配転命令が有効であるには
①就業規則等で配転命令権が労働契約の内容となっている②配転が法令違反でない③配転が権利の濫用でない、
という要件を満たす必要があります。たとえば労働者を退職に追い込むための配転(いわゆる「追い出し部屋」のような)や家族の介護ができなくなる場合、権利濫用として無効になる可能性があります。

手続には時間がかかり、また必ずしも無効になるわけではありません。裁判等で配転命令が有効になったにも関わらず、従わないと業務命令違反による解雇も有効となるリスクが。こんなリスクを避けるには、配転後の仕事に従事しつつ、配転命令の有効性を争う方法も考えられます。

パワ
ハラ等

パワハラ被害者は慰謝料等の損害賠償請求や、加害者の使用者の責任の追及もできます。
パワハラでうつ病等の精神疾患を患った場合、労災申請も可能です。

セクハラ被害者は加害者と使用者に損害賠償を請求できます。
また解雇や減給等の不当な処分を受けたら、処分の無効を求めたり、適正な賃金を請求したりできます。

マタニティ・ハラスメント(マタハラ)とは、女性労働者が妊娠・出産・育児を原因とした嫌がらせ、使用者から不当な扱いをうけることです。使用者はマタハラを防止する措置(相談窓口の設置等)をとる義務も。財産・精神的損害を受けたら加害者や使用者に損害賠償請求を請求できます。

退職
強要

特定の労働者に退職打診することを退職勧奨といいます。
退職勧奨じたいは違法ではありません。退職するか仕事を続けるか労働者が選択すればいいのです。しかし、勧奨が執拗だったり、強要する場合は違法の可能性があります。

違法な退職勧奨は、使用者と協議して中止させる必要があります。不当に退職に追い込まれたり、退職勧奨を拒否したせいで減給・降格等になってしまったら、無効になったり損害賠償請求できる場合もあります。

損害賠
償請求

労働者はミスなく誠実に労働力を提供すべき義務があり、仕事のミスで会社に損害を発生させた労働者には弁償を要求できます。
しかし、ミスは常に損害全額の弁償しなければならないのは、あまりに労働者に酷です。たとえば労働環境が過酷で労働者が疲弊した結果、ミスにつながったり、そもそも教育が不十分で十分なスキルがなかったこともあるでしょう。このように大なり小なり使用者も原因を作っていることが少なくないのです。また、そもそも使用者は労働者を使用することによって多大な利益を上げているため、損害時だけ全て労働者の負担とは不公平です。そこで、使用者が労働者に責任を追及したケースにおいて、労働者の責任を限定的にしか認めない判例が多数あります。

したがってミスによる損害の弁償を要求されたら、ミスが起こった原因を労働者側の原因と使用者側の原因とに分析し、負うべき責任を適正な範囲に限定するよう交渉する必要があります。

労働問題解決の流れ